毎月30日はみその日!味噌が「医者殺し」と呼ばれる理由

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医者殺し」──なかなか物騒な言葉だが、実はこれ、味噌に向けられた最高の褒め言葉なのだ。「味噌の医者殺し」という昔からのことわざで、「毎日味噌を食べていれば健康でいられるから、医者が商売上がったりになる」という意味だ。

毎月30日は「みその日」。三十日を「みそか」と読むことと「味噌」をかけた語呂合わせで、1982年に全国味噌工業協同組合連合会が制定した。4月30日も当然みその日。今日こそ、日本人が毎日のように食べているのに意外と知らない「味噌の秘密」を掘り下げてみよう。

「みその日」ってどうして30日なの?

「みそか」という言葉、聞いたことはあるだろうか。旧暦では月の最後の日(30日)を「三十日(みそか)」と呼んでいた。「大晦日」も漢字で書けば「大みそか」で、大きなみそか=一年の最後の日、という意味だ。
ちなみに「晦日(みそか)」という漢字が使われるのも、もとは月が隠れる(晦む=くらむ)という意味から来ている説があり、月末の夜空にちなんだ言葉だ。

この「三十日(みそか)」の「みそ」と「味噌(みそ)」をかけ合わせて、毎月30日を「みその日」に制定。シンプルだけど、なかなか粋な語呂合わせじゃないか。

「医者殺し」と言われるほどの健康パワー

味噌が「医者殺し」と呼ばれるのは、その圧倒的な栄養価があるからだ。大豆を発酵させて作る味噌には、健康に必要な成分がぎゅっと詰まっている。

① 必須アミノ酸がすべて揃っている

人間の体は9種類の「必須アミノ酸」を食べ物から摂取しなければならない。味噌にはこの必須アミノ酸が全種類含まれているのだ。大豆だけでもかなり優秀な食材だが、発酵することでさらに体に吸収しやすい形に変わる。まさに一石二鳥の食べ物だ。

② 腸内環境を整える発酵パワー

味噌は発酵食品なので、乳酸菌や麹菌などの善玉菌が豊富だ。腸内環境を整えることで、免疫力の向上や便秘改善に効果があるとされている。「腸は第二の脳」とも言われる現代医学の観点から見ても、味噌の発酵パワーは理にかなっている。毎日の食卓に欠かせない存在であることが、改めてわかる。

③ 抗酸化作用で老化・生活習慣病を予防

味噌に含まれるイソフラボンビタミンEには、強い抗酸化作用がある。体の細胞が「さびる」のを防ぎ、生活習慣病のリスクを下げる効果があると研究で示されている。「老化予防」という現代的な悩みにも、味噌は1000年以上前から活躍してきた食材なのだ。昔の人はエビデンスなんてなくても、経験でその価値を知っていたのがすごい。

知ってた?味噌には3つの「カラー」がある

一口に「味噌」と言っても、実は色によって特徴が大きく違う。食べ比べたことのない人はぜひ試してみてほしい。

  • 赤味噌:長期熟成タイプ。塩分が高く、コクと深みが特徴。愛知の八丁味噌が有名。発酵時間が長いほど旨味成分が豊かになる傾向がある。
  • 白味噌:短期熟成で塩分控えめ、甘みがある。京都や西日本でよく使われる。麹の量が多く、まろやかな風味が魅力だ。
  • 合わせ味噌:いくつかの味噌を2種類以上混ぜたもの。バランスのよさが人気で、全国でもっとも広く使われている。スーパーで「合わせ」と書いてあるのはこれだ。

地域によって味噌文化が異なるのも、日本の食の豊かさを表している。引っ越しや旅先で地元の味噌を買ってみると、その土地の食文化が感じられておもしろい。

朝の一杯が、実は最強の健康習慣だった

「朝食に味噌汁を飲む」という習慣、どれくらいの人が続けているだろうか。実はこれ、科学的に見ても非常に理にかなった健康習慣だ。

朝は体が水分を必要としているタイミング。そこにミネラル・アミノ酸・発酵成分が詰まった味噌汁を飲むことで、体の目覚めを助ける効果が期待できる。また、塩分が体内の水分保持を助けるため、活動前の栄養補給としても優れている。

江戸時代の武士が戦の前に「一汁三菜」として味噌汁を飲んでいたのも、経験的にその効果を知っていたからかもしれない。現代の栄養学がようやく追いついた、というわけだ。

まとめ:「みその日」に感謝を一杯

毎月30日の「みその日」は、日本が誇る発酵食品・味噌に改めて感謝するいい機会だ。必須アミノ酸・腸内環境サポート・抗酸化作用と、現代の栄養学から見ても「医者殺し」の評価は正しかった。昔の人の知恵はやっぱりあなどれない。

今夜は少し丁寧に、具だくさんの味噌汁を作ってみてはどうだろうか。「医者殺し」の一杯で、今月も元気に乗り切ろう!

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