4月25日は世界ペンギンの日!由来が南極基地で意外

雑学

えっ、ペンギンの日って南極基地の人が決めたの?

4月25日は「世界ペンギンの日」。動物園や水族館でイベントが開かれる、ペンギン好きにはたまらない日である。

でも、この日付がどこから来たか知っているだろうか。実はこれ、南極にあるアメリカの基地で働く隊員たちが、毎年この時期にペンギンが姿を現すのを見て勝手にお祝いしていたのが始まりだと言われている。国際機関がうやうやしく決めた日ではなく、極寒の地で暮らす隊員たちのちょっとした楽しみから生まれた、なんとも人間くさい記念日なのである。

南極基地の隊員たちが愛したアデリーペンギン

世界ペンギンの日のもとになったのは、南極大陸にあるアメリカのマクマード基地。ここで暮らす隊員たちは、毎年4月25日前後になると、ある光景を目にしていた。

それは、アデリーペンギンの大行進。繁殖を終えたアデリーペンギンたちは、2月末〜3月ころに海に向かって基地のすぐ近くを通り過ぎていく。南極大陸沿岸では9〜10月にコロニーへ戻り、10月〜2月にかけて繁殖を行い、その後は4月ごろから次の繁殖期まで海で過ごすために南極海へと移動する。その通り道が、ちょうどマクマード基地の近くだったというわけである。

来る日も来る日も雪と氷ばかりの世界で、毎年同じ時期にやってくるペンギンの姿は隊員たちにとってちょっとした風物詩であり、楽しみだったのだろう。「今年もペンギンが来た!」と祝ったのが「ペンギンの日」のはじまり。それが世界に広まり、今ではペンギンの保護や環境について考える日として定着している。

「アデリー」って人の名前なの?

アデリーペンギンは、目の周りに白いリング模様があるのが特徴の小型ペンギン。身長は約70センチで、見た目はちょっとマンガっぽい愛嬌のある顔つきをしている。

ちなみに「アデリー」という名前、これは19世紀にこのペンギンを発見したフランスの探検家デュモン・デュルヴィルの奥さんの名前(アデール)から取られている。「南極で見つけたペンギン、君の名前をつけるよ」と妻にプレゼントした、なかなかロマンチックな由来なのだ。

知ると話したくなるペンギンの驚き雑学

1. ペンギンには歯が一本もない

ペンギンの口の中をのぞいてみると、歯が一本もない。代わりに、舌や上あごにとげ状の突起がびっしり生えている。これで魚をつかまえると、つるっと逃げられないようにしっかりキャッチして丸のみにする仕組みだ。

歯がないのに魚を逃さない口の構造、よくできている。実はカラスやハトも歯がないのだが、ペンギンの口の中はその中でもとくにユニークな進化をしている。

2. 黒い背中と白いおなかには理由がある

ペンギンの背中は黒くておなかは白い。あのタキシードのような配色には、しっかりした理由がある。これは「カウンターシェーディング」と呼ばれる海の生き物によくある模様で、敵から身を守るための工夫なのだ。

上から見ると、黒い背中が暗い海に溶け込んで見つけにくい。下から見ると、白いおなかが明るい水面と同化して、これまた見つけにくい。海の中では、おしゃれよりも「上下で色を分ける」方がずっと生き残りに有利なのである。

3. 空を捨てて、泳ぐことを極めた鳥

もともとペンギンの祖先は空を飛べたとされている。しかし、海の中の魚をたくさん食べられるよう進化していく過程で、翼はだんだん「水中を泳ぐためのヒレ」に変化し、空は飛べなくなった。

今でもペンギンの翼の骨は他の鳥とよく似た構造をしているが、関節がほとんど動かないようガッチリ固められている。「飛ぶことを捨てて、泳ぐことを極めた鳥」、それがペンギンなのだ。一般的なペンギンは時速8〜16キロ、種類によっては時速30キロ以上で泳ぐものもいて、これは人間が必死にクロールするより断然速い。

水族館でペンギンを見るときに使える話のネタ

水族館でペンギンを見るとき、ちょっとしたポイントに注目するとさらに楽しい。

まずは歩き方。よちよち歩くのは、足が短くてバランスを取るのが大変だから。でも水中に入った瞬間、あの不器用なフォルムが一気に活きてくる。陸上ではコメディアン、水中ではアスリート。このギャップがペンギンの魅力でもある。

そして、よく見ると立ったまま寝ていることがある。ペンギンは群れで身を寄せ合って眠ることが多く、立ったまま、目を半分開けたまま眠れる便利な体をしている。「あの子、寝てる!」と気づけたら愛おしさ倍増間違いなしだ。

ちなみに日本は世界でも有数のペンギン飼育大国で、国内の水族館や動物園では10種類以上のペンギンに会える。世界に18種類しかいないことを考えると、これはなかなかすごい数なのである。

まとめ:ペンギンの日は「自然と仲良く」のサイン

4月25日の世界ペンギンの日は、もとをたどれば南極基地の隊員たちのちょっとしたお祝い。でも今では、地球温暖化で住む場所を失いつつあるペンギンたちのことを考える日として、世界中に広がっている。

水族館に行くもよし、図鑑を眺めるもよし。今年の4月25日は、タキシード姿のあの鳥のことを少しだけ思い出してみてほしい。

「ペンギンって歯が一本もないんだよ」って、誰かに話したくならない?

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