マンゴーは落ちてから収穫?完熟の意外な秘密

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高級マンゴーの畑では、実をハサミで切り取らず、木から自然に落ちるのを待つことがある。しかし地面に落とすのではない。一個ずつ袋やネットで受け止めるのだ。

7月15日は「マンゴーの日」。沖縄県でマンゴーの出荷が最盛期を迎える時期に合わせて定められた。夏のごちそうとしておなじみのマンゴーだが、収穫方法から食べ頃の見分け方まで、意外と知らない秘密が多い。

7月15日がマンゴーの日になった理由

沖縄県では2000年、県産マンゴーを広く知ってもらうため、出荷最盛期である7月15日を「マンゴーの日」と定めた。数字の語呂合わせではなく、いちばんおいしいマンゴーがたくさん出回る季節そのものが由来である。

国内では沖縄県のほか、宮崎県や鹿児島県などでも栽培されている。日本でよく見かける赤いマンゴーは「アーウィン」という品種で、リンゴのように赤く色づくため「アップルマンゴー」とも呼ばれる。

ただし、「アップルマンゴー」は一つの正式な品種名というより、果皮が赤くなるマンゴーを表す呼び名として使われることがある。店頭で見かけたら、品種欄にアーウィンと書かれているか確かめてみると面白い。

完熟マンゴーはネットに飛び込んでくる

果物の多くは、熟しすぎて落ちる前に枝から切って収穫する。ところが、国産の樹上完熟マンゴーでは、実が自然に枝を離れるまで待つ方法が使われることがある。

熟したマンゴーをそのまま地面へ落とせば、衝撃で傷んでしまう。そこで農家は、一個ずつ袋をかけたり、下にネットを張ったりして実を受け止める。マンゴーが自分から「もう食べ頃です」とネットへ飛び込んでくるような収穫方法だ。

袋には落下対策だけでなく、強い日差しによる日焼けや、水滴による表面の傷みを防ぐ役目もある。店頭に並ぶ美しいマンゴーの裏側には、一つの実を個別に守る細かな作業があるのだ。

高級マンゴーは、珍しい品種だから高いだけではない。温度や日差しを管理し、実を一個ずつ守り、落ちる瞬間を待つという手間も価格に含まれている。

「樹上完熟」と「追熟」はどう違う?

マンゴーには、木の上で十分に熟させる方法だけでなく、収穫後に柔らかさや香りを増していく「追熟」という性質もある。追熟とは、収穫したあとも果実が変化し、食べ頃へ近づいていくことだ。

これは、焼き上がった料理を少し寝かせて味をなじませるのに少し似ている。まだ硬いマンゴーを買った場合、すぐ冷蔵庫へ入れると追熟が進みにくい。まずは直射日光を避けた常温に置き、食べ頃になってから冷やすのが基本である。

一方、樹上完熟として販売されるマンゴーは、木についた状態で熟すのを待って収穫される。買った時点ですでに食べ頃に近いことが多いため、長く常温に置きすぎないほうがよい。マンゴーは全部同じ扱いではなく、表示と硬さを確かめるのが大切だ。

赤さだけでは食べ頃を判断できない

赤くて鮮やかなマンゴーほど甘そうに見える。しかし、マンゴーの色は品種や日当たりにも左右されるため、赤さだけで食べ頃を決めるのは難しい。

確認したいのは、香りと触った感覚だ。食べ頃が近づくと甘い香りが強まり、表面にはつやが出る。指で強く押すのではなく、手のひらでそっと持ったときに、わずかな弾力を感じるものが目安になる。

表面に白っぽい粉のようなものが見える場合は、まだ完熟していないことがある。この粉は汚れとは限らない。常温で置くうちに表面のつやが増し、香りが強くなってきたら食べ頃の合図だ。

完熟後はポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存し、なるべく早めに食べる。買った日に硬いからといって、最初から冷やし続けるのではなく、熟し具合によって置き場所を変えるのがコツである。

大きな平たい種を避ける切り方

マンゴーを真ん中から切ろうとして、包丁が何かに当たった経験はないだろうか。中心には、薄くて大きな平たい種が入っている。

実を縦長に置き、中心から左右へ少しずらして三枚に切ると、種を避けやすい。左右の果肉に格子状の切れ目を入れ、皮を裏から押し上げれば、おなじみの花が開いたような形になる。ただし、皮まで切らないように注意したい。


種の周りにも果肉は残っている。料理人のようにきれいに切れなくても、そこはスプーンですくえば無駄なく楽しめる。むしろ台所で食べる人だけが味わえる「おまけ」である。

一個のマンゴーに詰まった夏の手間

「マンゴーの日」に購入したマンゴーを、色だけでなく、香り、つや、弾力も観察してみてほしい。まだ硬ければ常温で待ち、食べ頃になったら冷やす。それだけで、おいしい瞬間を逃しにくくなる。

そして誰かにこう話してみよう。「完熟マンゴーは、農家がもぎ取るのではなく、自分からネットに落ちるまで完熟を待って収穫してるんだよ」。華やかな一切れの向こうにある手間を知れば、夏のマンゴーがいつもより少しありがたく、楽しく味わえるはずだ。

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